採用活動
オンライン

「キャリアセンターと考える、ターゲット学生の出会い方と動機付け|立命館大学×青山学院大学×22卒学生」を開催しました。

出演者

片岡 龍之 氏

立命館大学
キャリアセンター
衣笠キャリアオフィス課長

片岡 龍之 氏

筑波大学卒業後、株式会社東京三菱銀行(当時)勤務を経て、2001年10月学校法人立命館へ。立命館大学国際部、立命館アジア太平洋大学事務局、立命館大学国際関係学部事務室勤務を経て、2018年11月よりキャリアセンター衣笠キャリアオフィス勤務。

祖父江 健一 氏

青山学院大学
進路・就職部 部長
大学職業指導研究会 会長

祖父江 健一 氏

愛知県滝高校出身。1981 年青山学院大学経済学部卒業。
大学男子寮副寮監、情報メディアセンター(教育・研究部門)、進路・就職センター進路・就職課長、中等部事務長を経て2018年より現職。

Aさん

2022年卒業予定学生

Aさん

大学3年生の夏から就職活動開始。

Bさん

2022年卒業予定学生

Bさん

大学3年生の2月頃から就職活動開始。

半田 哲司

株式会社ワークス・ジャパン
人材ソリューション事業部 ディレクション部 メディア企画課
課長

半田 哲司

1995年より5年間、新卒入社の毎日コムネットにて課外活動団体の支援に携わる。
2000年よりHR領域での各種サービス立ち上げ等を経て、2006年に新卒採用支援「キャンパスキャリア」をスタート。
これまで300社超の新卒採用支援と、累計7000名以上の大学生のキャリア支援、就職指導を手がける。

Zoom・L I N E・アプリを駆使した、新しい就活支援を推進@立命館大学

半田 半田
さて本日は、前半で、立命館大学 片岡様、青山学院大学 祖父江様それぞれから大学キャリアセンターにおける状況をお伺いすることに加え、途中22卒で現在就活中の学生さんにもZoomでご参加いただきお話を伺います。そして後半では双方のお話を踏まえたうえで、本日のテーマ、23卒の採用活動に向けた学生の出会い方と動機付け、具体的には学生さんとのコミュニケーションをどのように設計していけば良いかといった部分について、ご視聴の皆様とご一緒に考えていければと思います。
まずは、立命館大学様、青山学院大学様、それぞれの22卒での活動内容について伺いたいと思います。さっそくですが、立命館大学の片岡様より、よろしくお願い致します。
片岡 片岡
はい。こちらが22卒学生向けの立命館大学キャリアセンターの支援内容をご紹介するスライドになります。
ご覧のとおり22卒は、新型コロナウイルス蔓延による緊急事態宣言等を受けて、通常の窓口支援業務というものが停止することを余儀なくされたという状況でございました。また、通常はリアルでの開催ということで行っていました各種学内での合同企業説明会等、毎年多くの企業さまにお力添えをいただきまして実施していたものも、軒並み無くなってしまいました。
そういった状況を踏まえ、22卒向けには極力オンラインでの支援のメリットを最大化するかたちで、これまで展開してまいりました。
昨年秋からは、各種ガイダンスを、全てZoomによる開催形態に切り替えまして、その後、各学生の就職活動の進捗具合に応じた、様々な学内イベントを全てZoomで実施しています。併せて、通常は対面で支援をするということで、学生の状況を逐次、様子をうかがいながら、それに応じた支援を展開していたのですが、窓口で直接接することができないということになりましたので、Zoomを使った予約制の個別相談、それから電話を使った個別相談ということを、同時に進めてまいりました。

スライドでご紹介しているのは、この春以降のところで、主に22卒向けにこれから展開をするもの、既に終わったものもありますが、記載させていただいております。

まず先ほど申し上げましたとおり、一番左側にある個別相談ですが、従来は窓口でキャリアカウンセリングとか、キャリア指導ということで行っていたものを、全て今はZoom、もしくは電話ということに置き換えて行っております。
それからオンライン上の支援ということで、その一つ右側のところにあります、オンラインでの面接トレーニングであるとか、WEBでの合同企業説明会もZoomにて実施しているというかたちになります。
特にWEBでの合同企業説明会については、例年よりも少し開催の頻度と、お呼びする企業の皆さま方の数を増やしています。それから幅広くマッチングを行うという趣旨で、本学には近畿圏の出身以外の学生も多くおり、U・Iターンも当然あるということで、いわゆる大企業のみならず、地方の優良企業の皆さま方からも、お力添えをいただきまして、かなり頻繁に開催をしています。

更にそれ以外の支援ということで、それぞれ学生のその場の状況に応じて、タイムリーな企画をオンラインで展開しております。
学生の面接での困りごとであるとか、あるいはエントリーする企業の業界がなかなか広がらないという学生の声に応えて、エントリーする企業数を拡大していくための様々なヒントを与えるようなものや、一次面接でなかなかうまくいかないという声が多かった時には、面接のためのポイントをもう一回おさらいするセミナー等を行っています。併せて、就職活動応援サイト、特設サイトというものを設けておりまして、タイムリーな情報をWEBで網羅的に発信するということもやっています。

また、今の学生はなかなかメールだけでは十分に見てくれないということがあるため、LINEを使いタイムリーに情報を流すというようなこともやっています。

その他、就職活動をする学生に必要な情報であるとか、就職活動におけるスケジュール管理を実施できるようなツールとして、立命館オリジナルの「就活手帳」をつくりまして、それを就活する学生全員に交付をしております。
そのほかにも、OB・OGになかなか対面で会えないということもあり、オンライン上でOB・OG訪問ができるアプリを全学的に導入しました。こちらは「ビズリーチ・キャンパス」を使うかたちで展開をしています。以上のように、極力オンラインでのメリットを活かせるような支援を現在展開しているというかたちになります。
半田 半田
ありがとうございました。コロナ禍で、オンラインにてかなり綿密なコミュニケーションの機会を学生に提供されていらっしゃるということですね。それでは続きまして、青山学院大学・祖父江様よりご紹介をお願いいたします。

『誰一人たりとも、取り残さない信念で!』@青山学院大学

祖父江 祖父江
今日は、3つのテーマを用意してまいりました。、個別相談、支援行事、そしてAfterコロナです。
今年度、本学は当初、通学を前提とした授業運用をする方針でした。履修人数の多い・少ない授業もありますので、7割対面、3割オンラインぐらいで、学生は大学に来ることになるのかなと推測をしていたのですが、4月の緊急事態宣言を受けて、再度オンライン授業に全て切り替えることになり、課外活動も原則禁止ということになってしまいました。昨年一年間もほぼオンラインだったため、学生はこれまでは当たり前であったリアルなキャンパスライフを送れていないんですね。
そこで、コロナ禍の中での学生の気持ちの部分のモチベーションアップを最優先に、個別相談を通して我々が積極的に、エネルギーをかけることを考えています。私ども専任職員と常勤カウンセラーを中心に、Zoomでの面談、電話、メール、その他なんでもいいよと、できるだけ敷居を低くして、相談対応を行っております。やはり、学校には来られない、心配で来にくいということで、基本的にはWEBからの個別相談予約が多いのですが、進路・就職センターの個別相談の枠は、少ない時でも約7割の予約状況となっており比較的に高い数字ではないかなと思っております。
祖父江 祖父江
続いて支援行事ですけれども、昨年度はほぼオンラインだったのですが、今年はコロナの感染状況により、オンライン・対面どちらでもできるようにハイブリッドのかたちで用意はしておりますが、基本的にはオンライン中心でということになっております。
合説への参加の機会が減り、企業さまへの偶然からの出会いというのが非常に減ってしまい、リアルな就活の機会不足ということから、まずは、特に業界研究・企業研究というものが大事だと考えております。業界研究、企業研究をまずしっかりと行い、そのあとにいわゆる学内企業説明会。これは約600から700社ですね。
オンラインによって、こちらも企業との採用接点が少なくなったことから、いわゆるミスマッチの出会いが増えるのではと心配しております。しかし、その結果、早期の離職に繋がるということを大変懸念しています。学内企業説明会に関しては、本学の学生に採用意欲の高い企業、あるいはこれまで採用いただいていた企業を中心に接点づくりを行っています。

まさに4年生は待ったなし、あとがないというふうに考えておりますので、本当に「誰一人取り残さない」という覚悟でいます。
実は5月の末から、一度も就職センターの相談履歴がない、あるいはまだ内定届が出ていない学生には職員が電話して、「どうしてる?」と。内定以前に、まずはメンタル面を中心にフォローしています。
そして夏休み以降まだ内定がとれていない学生には、企業様からもありがたいことにピンポイントでの求人紹介をいただくケースがありますので、学生に電話、あるいは学生ポータルに流して、出会い確率・ご縁の高いピンポイントな求人紹介、これを卒業式の前日まで継続するということで、昨年も、実際に卒業式の前日に決まった学生がいます。
祖父江 祖父江
22卒に限らず21卒についても、オンラインからのミスマッチを本当に心配しておりまして、現在既卒の求人票、これはいわゆる第二新卒ということで、我々イメージしておりますけれども、こちらも新卒の採用と同時に積極的に受け付けております。
また本学の学内のオリジナルの進路就職支援システムのほうも、現役生と卒業生とでシステムを分けて、既卒用の求人票も受け付けしているといった状況です。
また卒業生の就労状況はどうなっているのかと、これは文科省、厚労省から調査がきているのですが、現在、本学は残念ながら手をつけておりません。私がなんとか在籍・在職しているうちに、取り組まなければいけない大きな課題というところで、コロナ禍以前から考えてはいましたが、コロナ禍を受けてますますこういうことを考えております。
半田 半田
ありがとうございます。両校とも、たいへん手厚い学生へのサポートというのが印象的でした。先ほどの立命館さんの場合は、LINEでというお話がありましたけれども、青学さんは電話ということで、大変きめ細かいコミュニケーションをとられて、サポートをされているなという印象を受けました。

就活中の学生に直撃!コロナ禍の就活の悩みは? 進め方は?

半田 半田
ここからは22卒の学生にZoomにてご登場いただき、彼らが就職活動をどのように振り返っているのかをお話いただきたいと思います。Aさん、Bさん、おはようございます。
Aさん Aさん
おはようございます。
Bさん Bさん
おはようございます。
半田 半田
今日は顔出しNGですので、お名前や大学名は伏せて、お話を進めていきます。
まずこちらからいくつか質問をしてまいります。それから視聴者の皆さま、片岡さま、祖父江さまのほうからも、ご質問いただきますので、率直にこれまでの就職活動について振り返ってお答えをお願いします。
さっそくですが、お二方に共通でお伺いします。まず簡単にどんな就職活動だったか、振り返ってご説明をいただきたいと思います。Aさんからお願いできますか。
Aさん Aさん
私の就職活動は、基本的にオンラインで進めたことから、情報収集の点と、あとはその情報選択に苦労しました。自分から積極的に情報をとりにいかないといけないというところがオンライン就活にはあるので、そのうえで情報を集めてどのように消化していくのかということが、大変だったと思っています。
半田 半田
いつぐらいから就職活動を始められたんですか。
Aさん Aさん
本格的に就職活動を始めたのは3年生の夏ごろです。
半田 半田
具体的にどんなご活動をされていましたか。
Aさん Aさん
夏頃から少しずつ色々な業界のインターンシップに参加し始めました。実際に参加したのは、ワンデーが7社ほどです。
半田 半田
ありがとうございます。現在は就職活動の最中?
Aさん Aさん
はい。現在も続いております。
半田 半田
では、続きましてBさんお願いします。
Bさん Bさん
はい。私は大学3年生の2月か3月ぐらいの時から情報収集を始めました。そのころはリアルのセミナーも少しはあったんですけど、夏インターンを何社か出した時の選考は基本的に全部オンラインになりました。夏に9社くらいインターンに参加しましたが、その中でリアルのみは1社だけで、ハイブリッド型の企業も1社、残りは全部オンラインの実施です。
半田 半田
ありがとうございます。インターンシップに実際参加してみた理由と、参加してみてからの就職活動における企業選びに与えた影響はどんなところにあったのか、もう少し詳しくお伺いさせてください。
Aさん Aさん
インターンシップに参加した理由は、社員の方とお話できるということが魅力で、オンラインではありましたが、長い時間、会社の方と接触できることで、いろんな情報を得たいというのが大きな理由です。それが実際の就職活動にどのように影響したのかというと、自分自身の将来像、最終的に本選考でどの会社に出すのか、というところの選択肢がしっかり固まってきたのかなというふうに考えています。
Bさん Bさん
私は、自分の能力であったり、本当に自分がこの業界に適しているか検証する場として、インターンを使っていました。また、自分が志望している業界はそもそもインターンが選考の過程でもありましたので、その2点から受けていました。どういうふうに企業選びの軸に影響していたかといいますと、実際にインターンを経て、「自分はこういう能力が足りていて、こういう能力が足りていない」「ここに向いている。ここには向いていない」ということがわかってきました。また、実際に社員の方のように働かせてもらえたので、例えばワークライフバランスは自分の中でどれくらいの割合を占めているのかを実感できるのかなと思います。
片岡 片岡
Aさん、Bさんありがとうございます。非常に興味深く拝聴致しました。逆に、インターンシップをやってみて、意外だったところ、百聞は一見に如かずではないですけど、皆さんが体験された企業で、すごく意外だったことがもしあれば聞かせていただければと思います。
Aさん Aさん
私は1DAYしか参加していないので、感想としては少しずれてしまうかもしれないですけど、やはり企業側がアピールしたいポイントっていうものが自分の思っていたこととずれているということがたまにありました。事前に集めた情報と違うことをおっしゃられていたことがあり、少し意外だなと感じたことは何社かありました。
Bさん Bさん
いい意外でいいますと、社員の方が教えるような感じではなくてフラットに議論してくれた企業がありまして、すごく好印象でした。悪いところでいいますと、例えば遅くまでめっちゃ残業してしまい、しかも社員の方も私と一緒に残業してくださったので、この会社の社員さんは普段もこんなに大変なんだみたいな印象を受けてしまいました。
半田 半田
祖父江さん、いかがですか。
祖父江 祖父江
はい。AさんもBさんもお二人ともおそらく2年近くキャンパスになかなか行けない期間が長くなっていると思うんですが、コロナによる影響っていうんですかね。例えば行きたい業界があったけれども行けなくなってしまったとか、あるいは仕事に対して、もっというと生き方そのものに対しての考えは、コロナによる影響で変化があったでしょうか。あるいは少しこういうことを考えたというような話でもいいんですが。
Aさん Aさん
想定外の出来事に直面するということを、働いていくうえで自分自身も考えていかないといけないし、会社に入ってからも考えていかないといけないなっていう、少し危機感のようなものを感じたっていうのは、これからの人生でも大切にしていきたいと思っております。
Bさん Bさん
コロナによって、もしかしたら働き方はこれから大きく変わるんじゃないかなっていうふうに思っていて、それで企業選びの軸も変わるのかなというふうに思っています。例えば今まで会社の雰囲気を大事にする方が結構多くいらっしゃると思うんですけれども、これからもし在宅勤務がもっと普及していったら、もしかしたら仕事内容の重さあたりが、もっと大きなところを占めるのかなっていうふうに思います。
祖父江 祖父江
Aさん、Bさんともに、対面が得意なタイプですか。それともオンラインが得意なタイプですか?
Aさん Aさん
自分は対面です。自分自身が積極的にぐいぐいと話しにいけるようなタイプではないため、対面で会ったほうがリラックスして、相手の方と対話が楽しめるかなというふうに思っておりますので、対面のほうが個人的には嬉しいと思っております。
Bさん Bさん
私は対面でもオンラインでもそんなに変わらないんですけど、例えば面接の話でいいますと、対面はオンラインに比べると面接官の雰囲気や、実際の会社の様子が見えて、もっと情報収集に繋がるのかなと思いました。ただ、長期的に働くということを考えたら、在宅勤務ができる企業のほうが居心地よさという面ではいいのかなと思っております。
半田 半田
就職活動を振り返って、困ったこと、大変だったなということを教えてください。
Aさん Aさん
社員の方の話をうかがう機会が少なくなってしまった中で、自分が働くイメージをつかむというのが、なかなか難しかったという思いがあります。
Bさん Bさん
私の場合は選考で言いますと、通信環境が悪くなってしまい、グループディスカッションの時にちょっと困ったなみたいなことがしょっちゅうありました。会社選びのところでは、私は結構ワークライフバランスを重視したいのですが、そっち系の話って、あんまり面接で話しづらいじゃないですか。対面の懇親会があったら、社員さんの姿とか表情を見て、雰囲気は感じとれるかもと思うのですが、今年はそんな機会はなくて、ちょっと残念だったというふうに思います。
半田 半田
対面がなかったことによって、働き方だったり雰囲気だったり、肌で感じるという部分がもう少し欲しかったなっていうところですね。もっともっと聞いていきたいんですが、時間の都合もあり、お二方にはここまでとさせていただきます。どうもありがとうございました。

社会貢献性やワークライフバランスを強く意識している今の学生の就活軸

半田 半田
それではここからは本日のテーマに切り込んでいきたいと思っております。さっそくなんですが、近年の学生の就業感についてご両面におうかがいしますが、御校の学生の企業選びの軸というところではいかがでしょうか。片岡様よりお願いします。
片岡 片岡
学生と話していて感じるのは、「社会貢献」という軸と、その中で自分の能力を最大限に活かせる場を探しているというところが、一番大きいポイントかなと思います。また、先ほどのBさんもお話していましたが、ワークライフバランスを重視する学生が多くなり、自分の仕事以外の時間を大事にしたいというところが、やっぱり一つの会社選びの基準になってくるんじゃないかなと見ております。
半田 半田
やはりそういったご相談は多いんですか?
片岡 片岡
そうですね。なかなかオンラインでのインターンシップでは、十分な情報が得られないと。企業のホームページなどを一生懸命読みこんでいる学生も非常に多いんですが、実際どうなのかっていうところがやっぱりわからなくて、判断に迷うというような相談が、このコロナ禍の中で非常に増えてきていると思いますね。
半田 半田
祖父江さんはいかがですか。
祖父江 祖父江
コロナの前と後で、買い手と売り手市場の潮目かなというふうに思っていますけれども、一挙に売り手市場から買い手市場になってしまったと思います。
また、2011年の東日本大震災の時、今の学生は10歳、11歳ですが、就労感の変化は、若い人ほど多く強いと思っていまして、先ほど立命館大学様もおっしゃっていましたけど、人のためになる仕事がしたい、社会貢献がしたいと。
我々の時代はいわゆる変な言い方ですが、滅私奉公、猛烈サラリーマンという感じだったんですけど。今の方たちはまずは自分が幸せになって、自立するためにはどうしたらいいかって考えると思うんですよ。そこの先に、企業での仕事と、そして家族も含めた私生活、その二つの充実があってはじめて、自立した幸せな生活が送れるというふうに私は思うんですね。その中で、安定した未来っていうのは、どこなのかなんなのかっていうのを考えると思います。安定した未来って何か?というと、大きな企業で働くことなのか、それとも私生活も含めて、ワークライフバランスなのかと。今本当にどの企業も、SDGsの取り組みと同様に、そのこと自体が企業の価値観を表すようになりましたよね。福利厚生も含めて、求人票にしっかりと表記できるような企業が、これから学生に人気のある企業。ということは、学生が入社してから、たとえば転職ありきのためのスキルも身につけられるということも含めて、そういった意味での「自分に対しての安定性」と「企業に対しての安定性」の両方を求めているのかなというふうに思います。一人ひとり非常に多様な価値観、多様な考え方の中で、我々がこれから支援していかなければいけないと思っております。

就活を終えた4年生やO B・O Gとの交流から生まれる支援

半田 半田
ありがとうございます。オンラインが主流になったところで、働きぶりの理解、企業選びの軸に繋がっていかない、そもそもインターンシップに参加できていない、っていう学生の中にも、優秀な方々がいらっしゃると思うのですが、そのあたりのケアやサポート面はどういったふうになさっていますか?
片岡 片岡
本学の場合、例えば大学院に進学とか、あるいは公務員の受験を考えていて、インターンシップはあまり行けていなかった学生が、秋ごろに、急遽就職活動を民間志望のほうに切り替えたため、そこから何をやったらいいのかというような相談を受けたケースが結構あります。大学院の試験の準備をしていて、インターンシップに参加できていないという学生には、とにかく積極的に、先ほどご紹介したとおり、様々なOB・OGにオンラインで訪問できるようなサポートをしています。OB・OGを通じて実際の就業観であるとか、仕事のやりがいというものをざっくばらんに聞いてもらい、就業観のイメージをかためていくためのアプローチを進めています。毎年このように、公務員、大学院のほうから民間に切り替える学生は一定数いますので、我々としてもそういうかたちで支援を継続していきたいと思っております。
半田 半田
今OB・OGというキーワードをいただきましたけど、縦の繋がりっていうのは、学生にとって非常に有効ということなんですかね。
片岡 片岡
若手の社会人は、学生にとってやはり近未来の憧れのモデル像になりますね。そこから自分自身が入社したあとの働いているイメージが形成されますので、とても重要な役割を果たす方々なのかなと思っています。本学のOB・OGの方のサポーティングは非常に協力的なので、本当に頭が下がるのですけれど、ぜひその繋がりを学生には活用してほしいと思っております。
半田 半田
同じ質問なんですが、祖父江さん、いかがでしょうか。
祖父江 祖父江
直接の答えにならないかもしれないんですが、就職活動もどんどん早期化してきていますので、低学年へのいわゆる仕事に対しての醸成感ですとか、ひとくくりでいうところのキャリア教育が、これからは一層重要になってくる のかなと。それが就職活動のためのキャリア教育ではなくて、自分が将来どう生きていくのか、どういう社会でどういう選択肢があるのか というところを、まずこれからは重点をおいていかないと、3年生になっていきなりドン、スタート!ということになってきますので。出遅れてしまう学生を出さないためにも、まずそこが今後非常に重要かなと思っております。
本学では内定をとった4年生にキャリアチューターになってもらっています。どこの大学でもたぶん取り組まれていると思いますけど、これまで小規模でやっていたんですが、そこをできるだけ増やしています。4年生自身も以前と比べて、ものすごく愛校心が強い学生がどんどん増えてきて、やりたいやりたいっていってくれて、最新の就活体験に基づくリアルなアドバイスを交え、後輩学生の相談に乗ってくれています。

もう一つは、本学には在校生就職支援委員会という社会人の先輩方の組織があり、非常に有難いことなんですけれども、手弁当でですね、ボランティアで、対面の時は金曜日の7時から10時くらいまで、本当に手厚く学生のために進路支援をしていただいております。我々も参加して、就活カフェみたいなかたちで、「1、2年生にももっと社会と接点を持たせたいね」と。多様な支援の在り方っていうんですかね、学生が二極化、多極化していますから、我々もそこに対して多様な在り方での支援をすることが、今後求められているのかなと思っております。
半田 半田
就活の軸の形成は、大人や先輩との接触によってどんどん育まれていくものだと思うんですよね。それには対面、オンライン、あとはその頻度にもよると思うのですが、先ほどのAさん、Bさんの話をおうかがいしていても、対面が減ったことによって、イメージを想像していくことが難しかったとありました。お二方にお伺いしたいのですが、実際に次のシーズンに向けて、そういった部分のケアについて、具体的にどんな取り組みをなさっているのか、また、企業さまに機会を提供されていらっしゃる部分などがあれば、ご意見をおうかがいしたいと思います。片岡様からよろしいですか。
片岡 片岡
我々はコロナ前から、学生のキャリア観の形成の軸となるようなことは、先ほど祖父江さんのお話にもありましたけれども、3年生になってからではなく、入学直後から学部での専門の学びや課外活動、社会の方々との様々な接点、アルバイト等を通じた社会体験を含め、それらの総体として、学生が4年間をかけて形成していくものだというように考えております。現状コロナ禍で今の2年生もほとんど大学に来たことがなくて、且つ大学に入ってから友達もできていないという声が非常に多い中で、そういった社会体験とか自分の軸になるようなものに資するような刺激を得る機会が、得づらくなっていることは、我々としても非常に危機感をもって受け止めています。今何ができるかということで、Zoomなどオンラインのツールを駆使し、様々な機会、イベント等をやっているところです。Zoomなら、海外のOB・OGの方々とも直接お話をうかがうような機会も設定できますので、そういったものも我々は今注力をして進めているところです。3年生、4年生になってからではなく、入学直後からこのような機会を最大限に利用して、コロナ禍の中での学生生活の新しい在り方を一緒につくっていける、そういうような支援を我々としては今年にかけて展開をしていきたいなと考えております。
半田 半田
ありがとうございます。むしろオンラインをプラスと捉え、広く機会を、そして早いうちからということがキーワードになっていくようですね。では祖父江さまもお願いできますでしょうか。
祖父江 祖父江
キャンパスに来ることもできない大学生活で、SNSで繋がっている友達もいるんでしょうけど、学食で仲間と食事しながら話すこともなかなか難しいという状況です。そんな中で私どもは、学生に対して「働くって楽しいんだよ」というアプローチを仕掛けています。学生が興味あるSDGsや、そもそもお金の仕組みなど、低学年から自身と社会を結びつけるような仕掛けづくりをしてどんどん訴えていきたいなと思います。
これは企業さまに向けてご提案ですけれども、働きがいやワークバランスなど、企業のCSR活動と採用活動とがもうちょっとうまく連携していただけないかと。私が一番心配しているのが、「学生時代頑張ったことはなんですか」と聞かれても、今だとオンラインの授業中心のため、オンライン中に何をやったかっていうことだけになってしまいます。企業さまもご一緒に、学生に何か働きかけられるような仕掛けやご提案をいただけると、学生も頑張ったことを書きやすいのではないかと思っております。
半田 半田
ありがとうございます。ここまで色々とお二方にお話をおうかがいしてまいりました。限られた時間の中ではありましたが、ご視聴いただいた皆様の、次の23卒採用活動に向けてのヒントになればよかったと思っております。それではお時間も残り少なくなってまいりましたので、名残惜しいですが、このへんでトークセッションを終了とさせていただきます。

ご視聴いただいている企業人事ご担当者さまへ向けてメッセージ

半田 半田
最後にお二方よりメッセージを頂戴したいと思います。片岡様、祖父江様、よろしくお願い致します。
片岡 片岡
学生が企業を選ぶときには、入社後にどんな仕事をやるのか、自分自身のキャリアプランを描けるのか、具体的なイメージを持てるのかどうかが、入社を決断する際の大きなポイントになってくるかと思います。
そういった意味ではオンライン上の制約がある中ですが、企業様におかれましては総合職というくくりだけではなく、もっと幅広く具体的な情報発信、情報公開を進めていただきたいと思っております。我々は非常に多様な学生達を教育しております。我々自身の実感を込めて申し上げると、「こんなことをやっている学生が、今こんなことを学んで、こんなことに興味を持っていますよ」ということを今以上に積極的に企業様へ情報開示や発信をしていかなければいけないと思っております。是非一緒に良いマッチングを作り上げていきたいと思っておりますのでこれからもご支援のほどよろしくお願い致します。
祖父江 祖父江
私からは2点、まずは採用活動のスケジュールの可視化をぜひお願いしたいと思っております。すべての情報がデジタルになり、学生はWebやメールなどからしか状況を知ることができないため、できるだけスケジュールや選考方法など採用活動全般について、ぜひ可視化していただきたいと。
もう1点は、就活の早期化が進んでいますが、ぜひ学生の多様性を見てほしいと思っております。うさぎさんタイプ、かめさんタイプ、そしてハイブリッド。私みたいにかめさんタイプだけど危なくなったら甲羅を捨てて逃げるタイプの人もいますけど(笑)。
柿の実理論と言っているんですけど、青くて渋い柿の実でも、熟して赤くなって一番おいしい時期が来ると思うんですよね。人間にもその時期があると思っています。早期選考で早く熟している学生ももちろんいますけど、学生それぞれ伸びしろも違いますし、多様化しています。ジョブ型とか新卒一括採用とかで早期選考の傾向もありますけど、早期選考に入らない学生がターゲット外になるかというと必ずしもそうではないと思っているので、いろいろな学生を多様な角度からぜひ見ていただきたい、ご支援いただきたいと思っております。
半田 半田
片岡様、祖父江様、本日は貴重なお話をありがとうございました。